現代アートの聖地、直島へ女1人旅したら計画性のなさが露呈した

エッセイ

直島とは

直島は、瀬戸内に位置する人口3000人ほどの小さな島です。

しかし、この直島はただの島ではありません。

新幹線岡山駅から宇野港まで、電車で1時間。

さに宇野港からフェリーで20分。

お世辞にもアクセスが良いとは言えない島なのに、その悪条件をもろともせず

「人生で一度は見なければいけない景色、アートがそこにはある」と、世界中から多くの観光客が集まる、現代アートの聖地なのです。

引きこもりの私が、直島に行こうと思ったきっかけは”スピーチ”

先にお伝えしますが、私は「アート」と呼ばれるものに対してあまり興味がありません。

興味がないというより、嗜むには難しすぎるという印象から、あえて自ら触れに行こうと思わないと言う方が正しいでしょうか。

さらに、根っからの引きこもりのせいで、そもそも外出が嫌い。

何日も家に帰れない旅行なんてもってのほかです。

そんな私が、アクセスも悪く、東京からだと2泊じゃないと観光するのが難しい直島に行こうと思ったきっかけ

それは、私が書いたスピーチでした。

読んでいるみなさんは「どうゆうこと???」となっていることでしょう。

説明します。

私がライティングを学んでいるスピーチライターゼミという勉強会では、ライティング部という会があります。

そこでは、ファシリテーターの蔭山さんがお題を出すので、そのお題に沿って

1,30分間蔭山さんにインタビュー

2,5分でスピーチ原稿作成

3,発表

4,講評をもらう

という形式になっています。

その日のお題は「直島」

「観光イベントで蔭山さんがスピーチをする」という想定でインタビューをして原稿作成をしました。

実は、直島は蔭山さんの超おススメ観光地なので、今までも何回かおススメ話は聞いていました。

しかし、先にも述べましたが、根っからの引きこもりでアートにも興味ない私としては

「まぁ、いつか行こうかな。いつかね」といった具合に、全く行く気がなかったんです。

そして、このライティング部の回になりました。

このライティングの時、私は「アートに興味がない人」でも直島に行きたくなるスピーチ原稿を意識して書いたんです。

つまり「私」です。

そしたら、まさかの

その原稿がそのまま自分にぶっ刺さってしまって

「そうだ!!直島に行こう!!」となってしまった、という経緯でした。

ミイラ取りがミイラになるとはこういうことかと・・・

そして2024年1月

私は直島への女1人旅を決行しました。

計画性のなさが露呈

もともと旅行に行くことが少なく、旅行に行っても観光地巡るより宿でのんびりしていたい私

当たり前に計画など立てず、絶対泊まりたいと思った旅館だけ予約して満足していました。

そして出発5日前

「美術館の予約しなきゃ・・・」と、重い親指を動かしはじめます。

※直島の美術館の一部は予約必須です

すると・・・

直島一番の見どころとも言える、地中美術館

“作品物のメンテナンスのため、長期休館中”

さらに、李禹煥美術館

“作品物のメンテナンスのため、長期休館中”

加えて、杉本博司ギャラリー 時の回廊

“休館日”

Oh my God

ちょっとびっくりしちゃいました。

もう行くのやめようかなと思ったのですが、宿もキャンセル料が発生する時期

腹を括って直島に向かいました。

以下、旅行のスケジュールです

1日目 宇野港に宿泊

2日目 直島でホテルに荷物を預ける

    豊島へフェリーで移動し、豊島美術館へ行く

    直島旅館 ろ霞 宿泊

3日目 直島の開いている美術館を回って帰宅

1日目、宇野港でやらかす

宇野港で1泊し、翌日の朝一のフェリーで直島に向かいます。

夕飯は、海の近くだしお寿司でも食べようと思い、周辺にあったお寿司屋さんでお寿司を食べながら日本酒という贅沢

宿泊先からは、近くの温泉の無料チケットがプレゼントされていたので

夜は温泉に入ろうとルンルン♪しながらお寿司屋さんから帰宅

温泉の最終受付まで時間があったので、少し仮眠

21時頃、起床して温泉へ

温泉施設の入り口で迷ったあげく、暗い道の中をショートカットしようとして

深めの溝にハマって転びながらも、なんとか施設に到着

すると

「最終受付が21時なんですけど・・・」

MA・ZI・DE?

時計を見ると21:20

諦めてホテルに帰宅

「もうお家に帰りたい;;」と、旅行に来たことを後悔しながら就寝

2日目、直島でやらかす

フェリーで直島に向かうと、宿の人が車でお出迎えしてくれました。

この時はなんだか楽しそう

見て回るのに、荷物があると邪魔だろうからと、大きい荷物を先にホテルまで持っていってくれるサービス

とっても素敵なサービスだと喜んでいたら、「どこか美術館の方まで送りますよ」と。

しかし、せっかくだし直島を歩きながら見て回ろうと思い、その申し出を断り豊島行のフェリーまで散歩することに

宿の人は訝しげな顔をしながら荷物を持って車に消えていきました。

そして、豊島行のフェリーまで2時間くらいあるし、「歩いてれば何かあるよね」と

あるかもわからない「何か」を求めて歩き始めた私

1時間経過

何もない。

ここにきて、宿の人が訝しげな顔をしていた理由を理解する私

時間を潰せるものなど、近場には何もないのだ。

そこからしばらく歩き続けたところ、ベネッセアートサイト直島の入り口「つつじ荘」にたどり着くが、

豊島行のフェリーに間に合わないので、何も見ることなくバスで港に直帰

ただ1時間ちょっと歩いただけ。

仕方なく行った豊島美術館

午前中に突如開催された、1時間の直島ウォーキングツアーで疲れ果てている私

豊島でゆっくり美術館見て帰ろうと決意

豊島では、自転車をレンタルしての移動

バスもあったが本数が少なく、私の場合乗り遅れて帰れなくなる可能性があったので自転車を選択

豊島美術館へいざ出発

山道!!坂道!!!30分!!!!!!

私もうすでに、1時間ウォーキングしてるんですよ

全部私のせいですが、思いもよらない移動量の多さに、半べそかきながら必死に自転車を漕ぎました

正直、「もう美術館なんか良いから家帰りたい」しか考えてなかったです。

そんな中、やっとの思いで辿り着いた豊島美術館

外から見ると、なんだか丸っこい石が埋め込まれているように見えました。

※wikipedia引用

入り口では案内の人にスリッパに履き替えるように促され、「足元にある作品にご注意ください」と言われます。

足元に作品って何・・・?

と思いながら美術館の中に入った瞬間

「うわぁ・・・」

今までの邪心が全て上から下に押し流されて、心がスッと澄み渡るような感じがして

思わず涙が込み上げてきました。

この時の感情はもう、言語化できません。

思いはただ1つ

来てよかった。絶対また来る。

計算された芸術

正直、アートに関する知識なんてない私ですが、豊島美術館は心にぐっとくるものがあったんです。

そして、その点について私がすごいと思ったことは、「それが計算によって造り上げられている」ということです。

ここ3年ほどスピーチライティングゼミで、人の心に響くスピーチ原稿について学び、考えてきました。

最初は、良いスピーチって「わかりやすさ」「説得力」「面白さ」だと思っていたんです。

でも、学んでいるうちに「どれだけ人の心に響くか」

つまり、話し手と聞き手との間にいかに「共感」を生み出し、「感動」を引き出せるか

が大事であることを学びました。

そしてそれは、決して「感性」によって作られているのではなく「知識」と「計算」によって創り上げられていることがわかってきました。

きっとこれは、芸術と呼ばれるもの全般に当てはまり、映画や小説などもそうなのでしょう。

そう考えた時に、計算によって1つの空間で観覧者に瞬間的に共感を引き出し、感動を生み出すための設計がされていた豊島美術館は本当に素晴らしい作品なんだと思いました。

直島旅館 ろ霞

何度も「もう帰りたい」と思った直島旅行でしたが、豊島美術館で心がすっきりと洗われ

お目当ての旅館、ろ霞に辿り着きました。

とにかく素敵な旅館で、結構いいお値段だったのですが「出してよかった」と思ったくらいです。

ただ正直、女1人で泊まる旅館ではないなと思いました。

みなさんはぜひ、大切な誰かと宿泊してください。

そしてこの旅館の夕飯時

1人1人違うメッセージが彫られているお箸が置いてあるのですが

私のお箸には「多様性は可能性」という言葉が刻まれていました。

強く生きます。ありがとうございます。

次こそ、目的の美術館へ

最終日は直島の家プロジェクトとベネッセミュージアムを回り、帰宅

直島一番のメインは地中美術館らしいのですが、今回は休館だったので、ぜひまた来たいなと思いました。

芸術に興味がない私でしたが、本当に行ってよかったです!

ぜひみなさんも行ってみてくださいっ!

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